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-そよ風が教える介護の基本-

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そよ風が教える介護の基本

ミンナノミライは介護施設「そよ風」を展開する株式会社SOYOKAZEが
運営しています。みんなの介護の未来を一緒に考えるためのメディアサイトです。

ショートステイ

ショートステイの費用まるわかり!費用を抑える方法や軽減制度も紹介

「ショートステイを利用したいけど、費用はいくらぐらいかかるのだろうか」
「複数回利用したいけど、安く抑えられる方法はあるのだろうか」

1日単位で施設に入所して介護サービスが受けられるショートステイは、便利で利用しやすいサービスではありますが、費用面はやっぱり気になるポイントですよね。

だからこそ費用についてあらかじめ詳細を理解しておけば、より安心してショートステイを利用することができます。

この記事では、

  • 費用詳細
  • 費用を抑えるポイント
  • 軽減制度

についてご説明します。
費用について知ることができたらケアマネジャーに相談しながら、利用候補のショートステイを探し始めてみてはいかがでしょうか。

私たちは全国157の事業所(2020年12月1日時点)にてショートステイ「そよ風」を運営しております。この記事をきっかけにショートステイに興味を持った方は、お住まいの地域に「そよ風」がないかぜひお探しください。

※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士等の専門家にご相談下さい。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。

<この記事の要点>
・ショートステイの費用は、介護保険適用の「利用料金」と適用外の「食費・滞在費など」にわけられる
・介護保険適用の利用料金は、サービスの種類や介護度、サービス加算などで変動する
・食費や滞在費(居住費)、日用品代などは介護保険が適用されず、全額自己負担となる
・費用を抑えるには、保険適用外の食費や滞在費(部屋のタイプなど)を比較検討することが重要
・所得が低い方は、食費・滞在費が軽減される「特定入所者介護サービス費」制度を利用できる場合がある

1. 費用は「介護保険が適用されるもの」「介護保険が適用されないもの」の2つがある

ショートステイ 費用 費用説明

ショートステイは、1日単位で施設に入所して食事や入浴などの介護を受けることができるサービスとなりますので、最短で1泊2日から利用ができます。

大きくわけて
介護保険が適用される:利用料金
介護保険が適用されない:食費・滞在費(居住費)・他日用品代
の2つとなります。

介護保険が適用される費用は自己負担1~3割(所得により異なる)で、介護保険が適用されない費用は全額自己負担となります。ただし介護保険適用外のショートステイを提供している一部の有料老人ホームでは、利用料金含め全て自己負担となりますので注意してください。

費用の目安は、

  • 施設の種類
  • 居室の種類
  • 介護度
  • 地域

など条件により変わりますが、1泊2日の利用でおおよ8,000~15,000円程度が目安となります。

<1泊2日利用の一例>

ショートステイ 費用

※介護保険適用項目については、介護保険自己負担割合を1割負担としたときの目安費用を記載しております。
※2024年4月時点

1つずつ詳しくみていきましょう。

1-1 【介護保険適用】介護サービスを受けるための利用料金は必ずかかる費用

ショートステイの費用の中で、介護保険が適用される費用は利用料金のみです。

利用料金は介護サービス費のことで、食事や入浴などの介助を受けるための費用となりますので、ショートステイを利用する場合必ずかかる費用です。

費用の目安は前述したとおり介護度などにより変わりますが、1泊2日の利用でおおよそ1,000~3,000円程度となります。

介護保険が適用されるショートステイの種類は、

  • 短期入所生活介護:日常生活上の支援や機能訓練、レクリエーションなどのサービスが受けられる
  • 短期入所療養介護:医師や看護師による、リハビリや医療ケアなどの医療サービスが受けられる

の2つがありますが、短期入所療養介護の方が、医療的なケアが受けられるため数百円程度高めとなります。

また介護保険サービスは国により、

  • サービス
  • 介護度
  • 地域

ごとに利用できる単位(金額)が定められています。

そのため同じ地域内で複数のショートステイを利用する場合でも、利用料金については施設ごとに変わらず同じ費用となります。
※サービスや居室の種類が異なる場合は、利用料金も異なる場合あり

介護保険サービスは、介護度ごとに限度額が定められている

介護保険サービスは、支給限度基準額といって介護保険サービスを利用できる限度額が介護度ごとに定められていますが、ショートステイは短期的な利用を想定しているため、ショートステイだけの利用だけでいうと限度額に達してしまう恐れはほとんどありません。

しかし他の介護保険サービスと組み合わせて利用する方は、限度額により希望日数利用できない場合もありますので、ケアマネジャーさんと相談しながら利用計画をたてるようにしましょう。

利用料金には、施設によりサービス加算費用がプラスされる

専門的なサービスや充実した体制を整えている施設では、利用料金にプラスして費用がかかり、その費用のことを「サービス加算」といいます。

サービス加算があることで、施設によってどのようなサービスが受けられるのかという選ぶための基準となりますので、必ず事前に確認しておきたいポイントです。

1つあたりの費用は数百円程度と少額ですが、積み重なると高額になりますので、必ずかかるもの・利用した場合かかるものと施設ごとに確認し比較するようにしましょう。

一例ではありますが、サービス加算には下記のようなものがあります。
※2021年4月時点

・送迎加算
自宅と施設間の送迎を依頼した際にかかる費用

・機能訓練加算
機能訓練指導員を1名以上配置し、利用者ごとの個別機能訓練計画の作成に基づいた機能訓練を実施している場合の加算

・医療連携強化加算
1日3回以上看護職員により巡視が行われるなど、重度者の利用を想定した受け入れ態勢を整えている場合の加算

・緊急短期入所受入加算
利用者や家族の状況に合わせて、ケアプランに利用計画の記載のない利用者を緊急で受け入れた場合の加算

1-2 【介護保険適用外】食費や滞在費(居住費)は全額自己負担となる

ショートステイの費用の中で、利用料金以外は全て介護保険適用外となるため全額自己負担となります。
全額自己負担となる費用は、下記が挙げられます。
※2024年4月時点(物価高騰などにより変動あり)

・滞在費(居住費)【必須】
その名の通り、施設に滞在するための費用となります。
滞在費は1日あたりの計算となりますので、1泊2日の場合は、2日分の費用となります。
費用目安:3,000~5,000円程度/日

・食費【オプション】
喫食した分のみの請求となります。
施設により費用差はありますが、おおよそ
朝食:700円程度
昼食・夕食:800円程度
おやつ:150円程度
となります。

・日用品代【オプション】
歯ブラシなど施設側の備品を使用した場合にかかる費用です。
施設により対応は異なりますが、私物を持ち込んで使用した場合はかかりません。
費用目安:数百円程度

・その他レクリエーションや理美容代【オプション】
施設により異なりますが、レクリエーションでの材料費などがかかる場合があります。
また数日ではなく数週間の利用となり、理美容サービスを利用した場合も、別途費用がかかります。

2.費用を抑えるポイントは、介護保険適用外費用を抑えること

ショートステイ 費用 費用を抑えるポイント

ショートステイ利用において費用を抑えるポイントは、介護保険適用外費用を抑えることです。

利用料金は国により定められているので、施設差もなく利用者側の工夫で費用を抑えることはできませんが、それ以外の費用であれば、介護保険適用外となりますので費用を抑えることができます。

食費や滞在費(居住費)には施設差があり、食事に力を入れている施設は食費が、好立地で広い部屋は滞在費(居住費)が高くなる傾向があります。

そのため費用を抑えたいとなった時には、食費や滞在費(居住費)などを施設ごとに比較して選ぶようにしましょう。

例えば…

  • 広い部屋で過ごしたい方:基本施設で過ごすと想定し、立地は重視しない
  • 食事を楽しみたい方:味を重視し、部屋の種類は重視しない

など。

3.ショートステイで利用できる軽減制度

ショートステイ 費用 軽減制度

短期的な利用とはいえ、複数回利用をしたり他の介護保険サービスと組み合わせて利用したりする場合、少しでも費用を抑えたいですよね。

介護保険サービスを利用している方の中で、

  • 所得の低い方
  • 1か月の利用料金が高額になった方

について適用される軽減制度がありますので、今回は3つほどご紹介いたします。
内容が難しいものになりますので、実際に申請を行う時にはケアマネジャーに相談をするようにしてください。

3-1 特定入所者介護サービス費

1-2で紹介した食費や滞在費(居住費)などが、所得の低い方については所得に応じて費用負担額が軽減される制度です。

【対象者】
所得により4段階にわけられ、第3段階までが対象となります。

特定入所者介護サービス費対象者_令和7年8月改訂分

【自己負担限度額】
1日あたりの自己負担額の目安は以下の通りです。

定入所者介護サービス費 自己負担限度額_令和7年8月改訂分

基準費用額:国が定めた居住費・食費の標準的な額のこと
負担限度額:介護サービス利用者が支払う費用の上限額のこと

※2025年8月時点
※参考:厚生労働省「令和7年8月からの 室料相当額控除の適用について

3-2 高額介護サービス費

1か月または1年間に支払った自己負担合計額が、所得により区分けされた上限額を超えたとき、超えた分が介護保険から払い戻される制度です。

【対象者 および 負担の上限額(月額)】
下記負担の上限額を超えた分が払い戻されます。

高額介護サービス費

※2021年8月時点

3-3 社会福祉法人等による低所得者に対する利用者負担軽減制度

低所得で生活が困難であると認められた方について、軽減を実施している介護サービス事業所からサービスを受ける際に、利用者自己負担額が1/4(老齢福祉年金受給者は1/2)軽減され3/4となる制度です。

【対象者】
軽減を受けることができる対象の方は、市町村民税世帯非課税であって、以下の要件を全て満たす方のうち、その方の収入や世帯の状況、利用者負担等を総合的に勘案し、生計が困難な方として市町村が認めた方及び生活保護受給者。

  • 年間収入が単身世帯で150万円、世帯員が一人増えるごとに50万円を加算した額以下であること。
  • 預貯金等の額が単身世帯で350万円、世帯員が一人増えるごとに100万円を加算した額以下であること。
  • 日常生活に供する資産以外に活用できる資産がないこと。
  • 負担能力のある親族等に扶養されていないこと。
  • 介護保険料を滞納していないこと。

【軽減額】
対象となるサービス・自己負担額が様々なため軽減額も人それぞれですが、

  • 利用者負担額(サービス利用費)
  • 食費
  • 居住費(滞在費)
  • 宿泊費

等それぞれに対し1/4の軽減がなされます。

※2020年10月時点

さらに詳しく知りたい方はこちらの記事「30代介護会社職員の私も痛感。将来の介護費用で困らない為に”今”知って欲しい知識」をご覧ください。軽減額や申請方法などについてわかりやすくご紹介しております。

またこれら3つの軽減制度に加え、介護のお金について費用目安や費用をおさえる方法などをまとめておりますので、あわせてご覧ください。

4.よくある質問

第6章

さいごにショートステイの費用について、よくある質問をまとめました。

Q1. ショートステイの費用は、主に何で構成されていますか?(内訳)
A1. 費用は大きく分けて以下の2つで構成されています。

  1. 介護サービス費(保険適用): 食事や入浴などの介助を受けるための費用。要介護度や施設の種類によって異なり、自己負担は原則1〜3割です。
  2. 食費滞在費(保険適用外): 利用料金以外の朝・昼・夕の食事代や部屋代(宿泊費)などについては、全て介護保険適用外となるため全額自己負担となります。※この他に、日用品代や理美容代、レクリエーションの材料費などが「その他の実費」としてかかる場合があります。

Q2. 1泊2日で利用した場合、費用の目安はいくらですか?
A2. 施設の種類や部屋タイプ(多床室か個室か)、要介護度によって異なりますが、介護保険1割負担の場合、1泊2日でおおよそ8,000円程度が目安です。これには介護サービス費、滞在費、食費が含まれます。

Q3. 要介護度によって費用は変わりますか?
A3. はい、変わります。 介護保険適用の「介護サービス費」は、要介護度が高くなる(介護の手間が多くなる)ほど高額に設定されています。ただし、全額自己負担となる「滞在費」や「食費」は、要介護度によって変わることはありません。

Q4. 部屋のタイプ(多床室と個室)で費用はどれくらい違いますか?
A4. 滞在費(居住費)が大きく異なります。 「多床室(相部屋)」が最も安価です。施設によりますが、多床室とユニット型個室では1日あたり1,000円以上の差が出ることも珍しくありません。

Q5. 施設の種類(特養、老健など)によって費用は違いますか?
A5. はい、異なります。 ショートステイには主に2種類あり、介護サービス費が異なります。

・短期入所生活介護(特養などに併設): 生活支援や機能訓練が中心です。
短期入所療養介護(老健などに併設): 医師や看護師が配置され、医療的ケアや専門的なリハビリが受けられます。

Q6. 1ヶ月(30日間)連続で利用した場合、費用はいくらくらいですか?
A6. 要介護度や部屋タイプによりますが、1割負担で軽減制度を適用しない場合、1ヶ月(30日)でおおよそ10万円〜20万円程度が目安となります(介護サービス費+滞在費+食費)。

Q7. 費用を安く抑える方法はありますか?
A7. 以下の方法があります。

  • 部屋のタイプを「多床室」にする。
  • 所得に応じた「負担軽減制度」を申請する。(Q8参照)
  • 歯ブラシやタオルなどの日用品は、施設のものを使わず自分で持ち込む。

Q8. 所得が低い場合の軽減制度について教えてください。
A8. 「特定入所者介護サービス費」という制度があります。世帯の所得や預貯金額が一定基準以下の場合、お住まいの市区町村に申請して「負担限度額認定証」の交付を受けると、「食費」と「滞在費」の自己負担額に上限が設けられ、負担が大幅に軽減されます。

Q9. ショートステイの利用日数の上限はありますか?
A9. はい、あります。 ショートステイは介護保険サービスのため、要介護度ごとに定められた「支給限度額」の範囲内で利用する必要があります。また、連続して利用できるのは原則30日までというルールもあります。

Q10. 送迎サービスを利用した場合、費用はかかりますか?
A10. 「送迎加算」として費用がかかる場合がほとんどです。 自宅と施設間の送迎を依頼すると、介護サービス費に加えて片道ごと(または往復)の送迎加算が追加されます。料金は施設によって異なるため、事前に確認が必要です。

まとめ

ショートステイ 費用 まとめ

いかがでしたでしょうか。

ショートステイは1日単位で利用しやすいだけではなく、そこまで高額な費用をかけなくても利用することができるので、日常的な利用を検討することができます。

ただしその分とても人気が高いサービスとなりますので、利用をする際は早いうちから予約をすることをオススメいたします。

ショートステイの費用以外で、特徴や利用条件など詳しく知りたい方は「ショートステイとは?用途別に3タイプある!サービスや費用をご紹介」をご覧ください。

介護者の負担軽減としての利用も可能ですので、積極的に利用してみてはいかがでしょうか。

なお私たちは全国でショートステイ「そよ風」を運営しております。「そよ風」公式サイトではショートステイの紹介や施設検索などお気軽にできますので、この記事とあわせてぜひご覧ください。

<参考一覧>
厚生労働省 高額介護サービス費負担限度額変更のお知らせ
厚生労働省 介護保険計画課資料

※当該記事に関する個別のお問い合わせは受け付けておりません。また、記事中の触れられている法的見解についての責任は一切負いかねます。所管の自治体窓口または弁護士等の専門家にご相談下さい。「そよ風」のサービスに関してのお問い合わせや不明点は、お問い合わせフォームより受け付けております。

私たちは全国でショートステイ「そよ風」を運営しています。
公式サイトよりお気軽に施設検索してみてください。

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この記事の監修者

株式会社SOYOKAZE
渡邉 祐貴
介護福祉士・介護支援専門員


介護現場に10年従事し管理者、生活相談員、計画作成担当者など様々な役務をデイサービス、ショートステイ、グループホームで経験。介護福祉士、介護支援専門員等の資格を取得し、介護の専門性を磨く。
その後、現職となり介護業界での経験は約20年。
現場の感覚を忘れずに、課題や問題点を抽出し、その対策に日々取り組んでいる。

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